今回は漢字の学習についてです。
漢字の学習はコツコツと取り組まなければいけない学習だからこそ、子どもたちには楽しんで取り組んでほしいですよね。
今回は子どもたちがすすんで漢字の学習に取り組むことができたコツについてシェアしていきたいと思います。私の経験を中心にまとめました。
計画を立てて進めよう!
まず、先生が計画を立てましょう。
私は漢字ドリルに沿って1日2~3文字のペースで進めていました。1文字であると少なすぎるし、4文字以上だとかなり時間がかかる、練習が大変、ほかの授業を進めたいという理由から、2~3文字に落ち着きました。
子どもたちが難しく感じる、画数の多い漢字や複雑な漢字が続かないように、多少順番を入れ替えるなど、臨機応変に対応することも大切です。先生としても、難しいばかりだと指導するのが大変です…
どんな学習でもそうだとは思いますが、漢字であっても早く終わる子と遅い子の差が激しい!
時間内に終わらない子もいるので、終わらなかったら業間休みや昼休みなどの休み時間を使ったり、宿題として終わらなかったところをやってこさせたりと、ためないようにその日のうちにやらせるようにしましょう。
漢字練習は積み重ねの学習で、毎日コツコツ取り組まなければいけないものです。1回遅れてしまうと、なかなかそこでモチベーションが保てなくなってしまうので、保護者と連携を取りながら、漢字練習に取り組ませるようにしましょう。
私は主に、毎日10~15分を漢字の練習の時間としていました。ルーティン化することで、子どもたちも漢字練習をいつするのかがわかってくると心構えができます。
名簿でチェックしよう!
1文字1文字チェックをし、それを黒板に貼っていました。もともとチェックはしていたのですが、子どもと共有せず、私が手元に持っていました。
しかし私がチェックを間違えてしまうときもあったことや、子どもたちにも自分の進度に関心を持ってほしいということから、先生と子どもたちで共有できるように黒板に貼ることにしました。
- チェックを見て自分がどこまで終わっているのかをきちんと確認する。
- チェックが合っていなかったら、証拠(ノート・ドリル)を持って、先生に言いにくる。
などとルールを決めていたので、スムーズでした。
子どもたちも、自分の名前のところに〇をつけてもらうと達成感が得られるようで、「丸付けしてください!」とすすんで持ってくるようになりました。また早く終わらせようと、休み時間やすきま時間を利用して、漢字練習にすすんで取り組む子が増えました。
これは変わったケースかもしれませんが、ディスレクシアの疑いがある子が私のクラスにはいました。もともと、ひらがなの練習でもかなり苦戦していたようなので、保護者と相談して漢字練習の課題を個別に出していました。ですが、チェックを子どもと共有するようになってから、その子が「みんなと同じ漢字がやりたい」と言ってきました。
自分のところにだけ〇がついていないのがいやだったというよりは、みんなと同じ漢字練習をやって、自分の名前にも〇をつけてほしいと思ったようです。みんなと同じ漢字練習をするようになっても、字体を整えて文字を書くことに課題はありますが、何よりとてもいきいきと漢字練習に取り組むようになりました。
私は正直驚いたのですが、ほんの少しのきっかけで子どもは変わる。まさにこのことです。チェックをすることで漢字を書けるようになるわけではないですが、子どもたちが自分の学習の進度に関心を持てるようになったきっかけがつくれたのではないかと思います。
やり方はさまざまだと思いますが、子どもが視覚的に自分のがんばりがわかると、達成感や満足感を得られやすくなると思います!
ゲーム感覚で学習しよう!
私がやっていた漢字の学習はすべてゲーム感覚でできるものだけ!漢字って楽しいなと思ってもらえるように、自分なりに工夫していました。
漢字さがしゲーム
新聞やパンフレット、チラシなどから「この中に今まで習った漢字が△こあります。この中から習った漢字を△分内に△こに見つけて〇をつけましょう」と間違い探しのように漢字さがしゲームをしていました。
「これ6年生のプリントだからみんなはまだ難しいかも~」なんて言って、6年生のプリントから習った漢字を探してみると、わくわくした気持ちで探せるように煽っていました(笑)
例文づくり
- 今日習った漢字で
- 今まで習った漢字で
- このドリルの〇ページから〇ページまで
などというように範囲を決めて、その漢字を使った文を書きました。
ふざけて楽しい文のほうがいいと思っていたので、子どもたちが考えた文はこんなかんじ。
- 先生がポツンと一けん家に出る。(家という漢字を使ってた学習)
- ぜん校朝会をわすれて、先生は朝の会をやっていた。(実際私が犯してしまった失態をネタにされる始末)
- 夏休みにタピオカをのんで、東京に行った。(自分の夏休みの思い出と結び付けた文)
このように、実際の出来事やテレビやインターネットでのこと、また実際には起こりえないことを想像して書くなど楽しんで取り組んでいました。
漢字は覚えても使えなかったら意味がないです。だから私は、ふざけて楽しく例文づくりをした方が記憶に定着するのではないかというねらいがありました。
シールで釣る(笑)
もうこれは最後の手段です(笑)
子どもたちってなぜあんなにシールに燃えるのでしょうか。私はいつも心が冷めている小学生だったので、シールに燃えた記憶はないのですが…
私はよく、
- ぜんぶ花まる(とめ・はね・はらいが出来ている)だったら
- ここまで終わったら
- いつもより字を丁寧に書いたら
- 早い人5人まで
などと条件を決めてシールをあげていました。
最初はモノで釣るのってどうなんだろうと思っていたのですが、モチベーションを維持するために定期的にシールで釣ったところ、子どもたちはシールをもらえると達成感を感じられたようでとても喜んでいました。
モノで釣るのはどうなんだろうと悩みましたが、漢字が書けないよりはましだと思っていました。同機は何であれ、私たちの使命は漢字を書けるようにすることなので。
まとめ
いかがでしたか。今回は、
- 計画を立てて、漢字の学習を進めていく。子どもたちはもちろん先生が負担に感じないように、教える順番を入れ替えるなど工夫をする。休んだ子や遅れている子などには保護者とも連携を取る。
- 名簿で進み具合をチェックし、子どものがんばりが視覚的にわかるようにする。子どもは目で見てわかる形で示すと、達成感や満足感を得やすい。
- ゲーム感覚で楽しんで学習する。漢字のためならどんな手でも使うというくらいに、いろいろな方法で漢字を定着させる。
ということを書かせていただきました。子どもたちが少しでも漢字練習が楽しんで取り組めるように、先生も試行錯誤しながら学習していきましょう!
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