小学校の先生にとって、教室は毎日・毎時間を過ごす、とても大切な環境。それは子どもにとっても同じです。
つい、ごちゃごちゃしてしまう教室ですが、このルールをもとに、片付けについて考えていけば大丈夫!
今回は、小学校の教室を片づける、とてもシンプルな3つのルールについて紹介していきます。
小学校の教室を片づけるときの3つのルール
私が小学校の教室を整理整頓する際に、3つのルールを決めていました。これをもとに片づけていけば、どこにモノを片づければいいのかということに検討がつきます。
3つのルール
- 誰のモノか?
- 使う頻度は?
- モノはしまう。
この3つのルールについて、以下で詳しく説明していきます。
誰のモノか?
モノには必ずそのモノの持ち主がいます。さらに、教室内のモノであれば子どもたちのモノか大人のモノかということに分かれます。
- 子どものモノとは、子どもがさわってもいいのモノ、危険ではないモノ、全員が使うモノ
- 大人のモノとは、個人情報や成績に関わるモノ、危険なモノ、金銭に関わるモノ、先生の所有物。
このルールに当てはめて、整理整頓していくと、このように片づける場所の検討がつけられます。
- 授業中の発表について評価を記入した名簿は、先生の机の中に入れておく。
- 図工で使うカッターは、先生がカギのかかるところに保管しておく。
- 集金した封筒は、先生の机の中のカギのかかるところに入れておく。
- 子どもたちが書いた作文は、成績に関わるものであるが、そこまで厳重に扱わなくてはいけないものではないので、回収ボックスに入れておく。
ちなみに、回収ボックスとは、私が名付けたもの。ただの段ボールの箱です。
回収ボックスには、子どもたち全員から回収した、アンケート、作文、生活科のワークシート、宿題のプリントなどを、同じ種類ごとにクリップで止めて、入れていました。
子どもたちのものをなくしてはいけないので、とにかく「クリップで止めて→回収ボックス」に入れておけば、子どもたちから回収したものをなくしたり、どこに置いたかわからなくなって探したりすることが減りました。
使う頻度は?
使う頻度によって、置く場所を決めていきましょう。
- 使う頻度が高いものは、取り出しやすいところ。自分がいつも作業する場所のできるだけ近いところにしまう。
- 使う頻度が低いものは、しまいこんでOK。すぐに取り出せなくても、たまにしか使わないなら、問題なし。
例えば、子どもの荷物ですが、多くの学校では
- 体操服や上履き袋はろうかの荷物かけにかける。
- ランドセルは教室後方のロッカーの中。
- 机の中の引き出しには、ノートや教科書、はさみやのりなどの文房具を入れる。
というように、整理整頓をしているのではないでしょうか。
私たちは普段、モノがなぜそこに置いてあるのかについて考えないで何気なく片づけていると思いますが、モノの定位置がそこに決まっているのは、何らかの理由があるのです。
- 体操服は週に2・3回程度しか使わないから、机の横にかけるのではなく、ろうかにかけておいた方がいい。上履き袋は週に1回しか使わないから、教室内に置いておく必要がない。
- ランドセルは、行き帰りしか使わないので、机の近くに置いておく必要はない。
- 机の中の引き出しには、普段の学習で使うものを入れておく。
- 音楽や生活科の実技の教科書は、使用頻度が低い。いつも机の上の中に入れておくと、かさばるので、全員分集めて先生が持っている。
このように、使用頻度をもとに片づける場所を検討していくことも大切です。
極端な話、ほとんど毎時間使う、先生の命とも言える赤ペンを引き出しの奥底にしまっていたら、使いづらいですよね。しかし、毎日は使わない道徳の指導書を机の上に置いている意味はありません。
使う頻度によって、どこに片づけるかということを考えることは、仕事や作業の速さにも繋がります。
モノはしまう
基本的に、モノはしまいましょう。つまり、机や棚の上には何も置かないということです。
- 何も置いていないところで、作業するのは気持ちいい。集中力が高まる。
- 掃除がしやすい。モノが置いてあると、いちいち動かして掃除をしなくてはいけないので、めんどくさい。
- モノが置いてあると、思わぬ形でけがにつながったり、そのモノがなくなったりしてしまったりすることを防ぐ。
このような理由から、モノはしまっておくことにメリットしかありません。
誰のモノか、使う頻度はどのくらいかということも検討しながら、モノは基本的にしまいましょう。
どうしてもしまえないものは固定する
前述したように、使う頻度によって、どこに片づけるかということを考えることは、仕事や作業の速さにも繋がります。
そのため、机や棚の上などに置いておきたいものは固定するようにしましょう。
私は、先生用の机の上に唯一、ペン立てとラジカセを置いていたのですが、養生テープを丸めたものを底に貼り、固定していました。特にペン立ては、少しぶつかっただけですぐ落ちてしまうので、とてもストレス。
また、教室の棚に置いておく消毒液も、ただ棚の上に置いておくだけではなく、底を養生テープを丸めたものを底に貼り、固定していました。
モノによっては、落ちたり動いたりしたら、けがにつながるおそれがあります。けがを防ぐ、安全な教室を作るという意味でも、モノを固定するということも検討するとよいです。
また、落として拾うというストレスの軽減にもつながります(笑)
ただ固定してしまうと、掃除がしにくくなってしまうというデメリットがあります。まずはモノがしまえないのかということを検討し、どうしてもしまえないようであったら固定して、棚や机の上に置いておくということをおすすめします。
先ほども例にあげましたが、毎時間使う赤ペンは机の上に置いておきたいもの。私の理想としては、机の上に何も置きたくなかったのですが、こればっかりは作業効率が落ちるのでどうしようもないと思って、諦めてペン立てに収納していました(笑)
まとめ
いかがでしたか。今回は、
- 誰のモノなのかを考える。教室内のモノであれば子どもたちのモノか大人のモノかということに分かれる。
- 使う頻度によって、どこに片づけるかを決める。すぐ使うものは、すぐ使えるところに片づけることで、効率的に仕事や作業ができる。
- モノはしまいましょう。つまり、机や棚の上には何も置かない。どうしても、置きたいモノについては、けがを防ぐ、安全な教室を作るという意味でも、モノを固定するということも検討する。
ということを書かせていただきました。
教室を使うすべての人が、使いやすい教室を先生自らつくっていきましょう。
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