私は大学3年生の秋に、中学校(社会)で3週間教育実習をしました。
教員免許を取るための、一番の山場である教育実習。教育実習前は期待と不安が入り混じる気持ちだったことを今でも覚えています。
ですが、あるものを持っていったら、教育実習で最強になったんです。多くの先生や子どもたちに話しかけられ、「先生すごい!」と褒められました(笑)
今回は、私があるものを持っていったら、教育実習で最強になった話についてまとめました。
○○を持っていったら…
結論からお話しすると、私が教育実習で持って行って最強になった○○とは、
世界遺産検定2級 です。
世界遺産検定は、人類共通の財産・宝物である世界遺産を通して、国際的な教養を身に付け、持続可能な社会の発展に寄与する人材の育成を目指した検定です。
2006年に始まって以来、20万人超が受検し10万人以上が認定されています。2014年からは文部科学省の後援事業となりました。検定は年に4回開催しており、小学生から90代まで幅広い年代の方々が挑戦しています。
引用: https://www.sekaken.jp/about/
え?世界遺産検定2級を教育実習に行くまでに、取らなきゃいけないの?ってそういうことではありません。
では以下で詳しくお話していきますね。
事前指導で
参照: https://www.sekaken.jp/wp-content/uploads/about_img_04.jpg
実際に教育実習に行く前に、教育実習についての打ち合わせがあります。それを事前指導と言います。(そのほかいろいろな呼び方があります)
そのときに、履歴書(私の経歴について)と、教育実習に関する書類(教育実習に関する意気込みや目標など)を提出しました。履歴書に、自分の持っている資格を書く欄があったのですが、私はそこに「世界遺産検定2級」と書いたのです。
それを担当の先生がちらっと見て一言、
「世界遺産検定って何?」
えっ…?って一瞬凍り付きました(笑)ベテランの先生で貫禄もあったので、これから怒られるんじゃないかとびっくりしました。
冷静に考えたら怒るはずなんかないけど(笑)
そしてさらに、「世界遺産検定って聞いたことがあるんだよ。だけど、何なのかわからない。世界遺産について勉強するの?教えてくれる?」と聞かれ、とりあえず説明してみることに。
すると、「そうなのか、世界遺産検定持っているんだね。2級なんてすごいじゃん。社会の先生を目指してる人は違うなあ。教育実習がんばろうね!子どもたちにも世界遺産のこと教えてあげてよ!」
と言って頂けました(涙)
一瞬凍り付くほどにとってもびっくりしたのですが、世界遺産検定2級のおかげで、わずかながらも担当の先生と距離を縮められたように感じ、嬉しかったです。
まだ、事前指導の段階でしたが、とても緊張していたので、その緊張が世界遺産検定2級によってほぐれたような気がしました。
自己紹介で
そして、いよいよ教育実習が始まりました。これから社会の授業をさせていただくクラスに、自己紹介をしているときでした。
と私が自己紹介をしていたら、
「え!?先生、世界遺産検定持っているの!?」
「世界遺産検定って何?」
と子どもたちが食いついてきました(笑)
その頃、俳優・鈴木亮平さんが世界遺産が好きで、かつ世界遺産検定1級を持っているそうで、テレビで取り上げられていました。まただんだんと世界遺産検定の存在が有名になっていた頃なので、子どもたちもどこかで聞いたことがあったり、世界遺産に興味があったりしたのだと思います。
これがきっかけに、子どもたちと私の距離が一気に縮まったように感じました。
自分からどんどん声をかけても、子どもたちが話してくれるようになりました。結局、教育実習の最後まで子どもたちとの関わり方には苦労するのですが、打ち解けるきっかけに世界遺産検定2級が役立ちました。
ありがとう、世界遺産検定2級。君がまさかこんなところで活躍してくれるとは思わなかったよ…びっくりしたけど、良かったヨ。
自分の「武器」を持って行って!
上の2つの例からもわかるように、「世界遺産検定2級」などの自分の特技や趣味、経験などの強みになるものをアピールして、教育実習をしましょう。
私にとっては、それは「世界遺産検定2級」でした。
もちろん、世界遺産検定2級に合格したくて一生懸命勉強して取得した検定なのですが、教育実習に行くまでの日常生活で、世界遺産検定2級が具体的に評価されたことがなかったので、教育実習での先生や子どもたちのリアクションは想定外でした。
しかし、世界遺産検定2級が思わぬ形で教育実習に生かされました。
何か資格を持っておくと、「その資格取得に向けて、がんばって勉強した経験があります」とアピールすることができますね。
つまり、教育実習には自分の「武器」となる経験を持って行ってください。その理由は2つあります。
教育実習は先生に勝てないから
教育実習生は、授業で先生に勝てません。
先生は、教育実習を終え、教員採用試験に合格し、教員免許を取得し、社会人として社会に出て、プロの先生として実際に何十回、何百回と授業をしてきた経験を持つ人たちです。
そんな先生たちに、大学で3・4年教育について勉強してきただけで、まだ免許もない教育実習生が勝てるわけありません。
もし教育実習生の方が、プロの先生よりもいい授業ができる力があったら、その先生が問題ですからね(笑)
また子どもたちとたった2・3週間しか過ごしていない教育実習生が子どもたちと授業中で関わるのと、数か月、数年子どもたちと関わってきた先生とではどちらの信頼関係が強いのでしょうか。一目瞭然ですね。
だから、教育実習生がまだまだ先生になる勉強をしている大学生で未熟であるということは、先生たちも自身の経験からよくわかっています。
だから、安心して教育実習生に行ってくださいね。
勝てないからこそ自分の「武器」が必要だから
ただ、授業や信頼関係ではプロの先生に勝てなかったとしても、自分が教育実習でお世話になる学校にいる先生と比べたときに一番になれる「武器」は持っていきましょう。
それが私の場合は、世界遺産検定2級でした。
その「武器」は思わぬ形で、教育実習を救ってくれます。
私の友人は、5歳から剣道を始めて、教育実習に行った大学3年生当時は剣道歴約15年というすごい経験を持ち、また大学でも剣道を続けていました。
彼は中学校で3週間教育実習に行きました。もちろん、自己紹介でも剣道の経験があること、剣道が大好きなことを話したそうです。また、歴史の授業をしたときには、剣道に例えながら授業をし、放課後には剣道部を指導したそうです。
そして、教育実習最後の日には、おわかれ試合として、学年全体の前で剣道部の顧問の先生や子どもたちと試合をしたそうです。
数年経った今でも、教育実習で関わった剣道部の子どもたちとは、未だに連絡を取り合うくらいいい関係が築けているんだとか。
このように、あなたが持っている「武器」で子どもたちや先生方と関わりあっていけば、きっとすばらしい教育実習になるのではないでしょうか。
もし今これを読んでいるみなさんが、「資格が取りたいけど、何の資格を取ればいいかわからない。」と思っているようでしたら、みなさんがお住まいの地域、またはみなさんが教育実習や教員採用試験を行う地域の「教員採用試験実施要項」を読んでみることをおすすめします。そこに、「どんな資格の〇級を評価します」というように一覧になっているので、そこから資格を見つけてみるのもいいですよ。
まとめ
このように、授業や信頼関係ではプロの先生に勝てなかったとしても、自分が教育実習でお世話になる学校にいる先生と比べたときに一番になれる、自分の特技や趣味、経験などの「武器」になるものをアピールして、教育実習を行うと、子どもたちや先生方の興味を一気に惹き付けることができます。
すばらしい教育実習になりますように、応援しています。
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