最近はオンラインで日本語を教える仕事が増えています。
自宅から働ける。
好きな時間にレッスンできる。
世界中の学習者と出会える。
日本語教師を目指している人にとって、とても魅力的な働き方に見えるかもしれません。
実際、私自身もオンライン日本語教師として働くことには多くのメリットがあると感じています。
ただ一方で、「経験にはなるけれど、それがそのままキャリアになるかというと少し違う」とも思っています。
今回はオンライン日本語教師について、私なりの考えを書いてみたいと思います。
オンライン日本語教師は確実に経験になる
まず最初に伝えたいのは、オンライン日本語教師の経験は決して無駄ではないということです。
授業を行う中で、
- 学習者とのコミュニケーション
- 教材作成
- 日本語の説明
- 誤用の修正
- レベルに合わせた指導
など、多くのことを学べます。
実際に教壇に立たなくても、「教える力」は確実に身についていきます。特に初めて日本語教育に関わる人にとっては、とても良い学びの場になるでしょう。
わたしも実際に日本語学校に勤める前にオンライン日本語教師をしましたが、本当にいい経験になりました。本を読むだけでは分からないことも、実際の授業を通して見えてきます。
そういう意味では、オンライン日本語教師は貴重な経験の場だと思います。
しかし社会的に評価されるかは別
ここからが少し難しいところです。
オンライン日本語教師として何百時間教えていても、その経験が必ずしも社会的に評価されるとは限りません。
例えば将来、「日本語学校で常勤として働きたい」と思ったとします。
その際に採用担当者がどのように経験を評価するかは学校によって異なります。
もちろんプラスに見てくれる学校もあります。
しかし、「オンラインのみの経験」「個人レッスン中心」「教育機関での勤務経験ではない」という理由で、実務経験として強く評価されない場合もあります。
ここがオンライン日本語教師の難しいところだと思います。
本人は一生懸命教えていても、その経験の価値をどう判断するかは採用する側次第なのです。
キャリア形成を考えるなら注意も必要
もし将来的に、
- 日本語学校の専任教師になりたい
- 常勤講師になりたい
- 日本語教育機関で長く働きたい
と考えているのであれば、オンラインだけでキャリアを積もうと考えるのは少し危険かもしれません。
なぜなら、教育現場で求められる力は授業だけではないからです。
学生管理、進路指導、生活支援、学校行事、保護者対応、職員との連携…こうした経験はオンラインだけではなかなか身につきません。
そのため、オンライン経験だけではキャリアアップに限界がある場合もあります。
これから日本語学校で働きたい人にはおすすめ
一方で、「まずは経験がほしい」という人にはとてもおすすめです。
- 日本語教師養成講座を修了したばかりの人
- 資格を取得したばかりの人
- これから日本語学校へ応募したい人
こうした人にとって、オンライン授業の経験は大きな自信になります。
面接でも、「実際に学習者へ授業をしていました」と言えるのは強みです。未経験よりは確実に一歩前へ進めるでしょう。
日本語教育の世界に入る入り口としては、とても良い選択だと思います。
学生や主婦の副業にも向いている
オンライン日本語教師は、キャリア形成だけではなく働き方の面でも魅力があります。
特に
- 大学生
- 主婦
- 子育て中の方
- 副業を探している会社員
には向いている仕事だと思います。
大きな通勤負担がありませんし、空いている時間を活用できます。登録するプラットフォームによっては、週数時間から始められる場合もあります。
また、日本語教育に興味がある人が気軽に挑戦しやすい仕事でもあります。
「日本語教師になりたいかはまだ分からないけれど興味がある」という人にとっても良い経験になるでしょう。
オンラインだけで満足しないことも大切
私が思うのは、将来的に日本語教育を仕事として続けたいのであれば、オンライン日本語教師をゴールにしないことです。
経験を積む、授業に慣れる、学習者と関わる…そういった意味では非常に価値があります。
しかし将来的に日本語教育を仕事として続けたいのであれば、
- 日本語学校の見学へ行く
- 非常勤講師に応募する
- 地域の日本語教室へ参加する
- ボランティア活動を経験する
こうした活動も並行して行うと、より視野が広がると思います。
オンラインで得られる経験と、教育現場で得られる経験は少し違います。両方を経験することで、より深い学びにつながるのではないでしょうか。
まとめ
オンライン日本語教師は、間違いなく経験になります。
授業力も身につきますし、学習者との関わりから多くのことを学べます。
ただし、その経験がどこまで社会的に評価されるか、どこまでキャリアとして認められるかは別の問題です。
だからこそ私は、経験を積むためにはとても良い仕事ではありますが、それだけでキャリアが完成するわけではない仕事だと考えています。
これから日本語学校で働きたい人の第一歩として、学生や主婦の方のアルバイトとして、副業や挑戦の場としてオンライン日本語教師は大きな価値のある仕事です。
その経験をどう次につなげるかが、これからのキャリアを考える上で大切なのではないでしょうか。



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