北欧はデザイン大国と言われています。その中でもデンマークは、かわいらしい雰囲気を持ちながらも、スタイリッシュなデザインが特徴的で、デンマーク発のフライング・コペンハーゲンは日本でも大人気のブランドとなっています。
今回はそんなデンマークの、デザインと伝統に五感で触れるミュージアム・Trapholtについてまとめてみました。
この情報は2020年1月現在のものです!
コーリングとは
Trapholtについて、お話する前に、Trapholtがあるコーリングという街について簡単にお話します。
kolding(コリング、コーリング)とは、デンマークの南部に位置しています。港があり、造船業がさかんです。
コーリング駅の前には、造船業にかかわる工場がたくさんあり、独特な景色でした。
また、機械や織物産業もさかんです。人口はおよそ9万人で、デンマークで7番目に大きい都市です。
私は、ハザスレヴ(Harderslev)からコーリングまで、車で45分かけて行きました!
Trapholtとは
営業日 火曜日から日曜日(10時から17時)
料金 大人110kr 学生55kr(学生証提示)18歳未満は無料 16歳未満は大人の同伴が必要
駐車場あり(無料)
Trapholtとは、現代アートとデザインに関するミュージアムです。
アート・デザイン・工芸品に関する展示物のほかに、デンマークらしいテーブルや椅子などの家具があります。
その他、デンマークのアーティストによる作品が展示していたり、地域の子どもたちを対象にワークショップを行ってそこで作った作品を飾ったりといろいろなワークショップが行われています。
「リチャード・モンテンセン」というデンマークで有名なアーティストの展示コーナーがあり、ガイドさんにお願いして、展示について説明してもらうことも可能です。
1988年に開館して、コリングフィヨルドを見下ろすことができるきれいな場所にあり、館内に入る前からわくわくしてしまいました(笑)
Trapholtにはカフェもあり、コーリングの景色を楽しみながら、コーヒーや軽食を楽しめます。もちろん、ミュージアムがメインなのですが、私が行ったときにはミュージアムは見学せずに、軽食だけを楽しんでいる人もいました。
地域の人の憩いの場となっているようで、ゆったりとした雰囲気が流れていました。
また、ミュージアムに隣接した、デザインショップにはデンマークや他の国のインテリアデザインブランドのものが置いてあり、ショッピングも楽しめます。
少し値段はお高めですが、本格的なデザインが好きな人にはたまらないと思います。
Trapholtの凄さ
ではここから、本格的にTrapholtの凄さについて語っていきたいと思います。
圧倒的な規模
Trapholtの展示品はとにかく大きい!日本とは違うなと1番感じたのも大きさでした。
クリスマスシャンデリア
これはクリスマスのシャンデリアです。
「巨大なクリスマス」をテーマに、ミュージアムの職員が主催したワークショップで、地元の子どもたちと一緒に作り上げたものです。
写真奥に人が写っていますが、それと比べてみると、どれだけ大きいものなのかがお分かりになると思います。
ビンの中には、子どもたちが担当。子どもたちがシャンデリアをイメージして、白を基調とした飾り付けをしました。
天井からぶらさげるときに、ビンが重いとぶらさげることが難しいので、ビンの中には紙やティッシュペーパーのようなものが入っていました。
日本では、「ミュージアムの職員と地元の子どもたちが一緒に…」ということは珍しいのではないのでしょうか。
また、これだけ大きいオブジェを作ろうと思ったら、それなりの人数が必要ですよね。しかし、コーリングではたくさんの子どもたちが集まってオブジェを作っています。
そこから、どれだけデンマークでは人々がアートを身近に感じているということがわかりますね。
また、子どもたちに影響を与える親や先生などの大人が、純粋に「アートを楽しんでほしい」という気持ちから、子どもたちをミュージアムに連れて行ったり、企画に参加させたりしているのです。
大人と子どもが一体となって、アートを楽しんでいる姿勢が素晴らしいですね。
五感で楽しめる!
Trapholtでは、五感で展示品に触れることが出来ます。目で楽しむことはもちろん、耳で音を聞いたり、触ったり、においを嗅いだりなどと、私が今まで体験したことない新感覚な方法で、鑑賞してきました。
まずは、この写真をご覧ください。いろいろなにおいのする木がぶら下がっている白い空間が鏡に映っているのですが…写真だと何が何だかわかりませんね(笑)
ですが、実際にいっても、芸術に触れたことのない初心者の私は、何がなんだかわかりませんでした。それがアート?(笑)
また、この雲はにおいのする雲。天井にぶら下がっていて、はしごで雲まで登り、実際に雲のにおいを嗅いで、雲にさわることができます。
日本では、ミュージアムに行っても、「さわってはいけません」という注意書きばっかりで、それが当たり前だと思っていたので、さわれるということを知ったときは大興奮でした(笑)
本当にふわふわ、いやふわっふわでした(笑)
こんなものが天井にぶらさがっている時点で、Trapholtの圧倒的な規模の大きさをわかっていただけると思います(笑)
人によって、においの感じ方も異なり、私はなんとなく臭いなと思っていたのですが、私のあとに並んでいた小学生くらいの男の子は「くっさー!!」と嫌がっていました(笑)
やはり実際に触るということで、興味を持てますよね。特に、このミュージアムでは子ども連れの方もかなりたくさんいたので、子どもたちにとっても楽しめるミュージアムということを実感しました。
ただ展示しているだけではなく、嗅ぐ、触れる。まさに「百聞は一見に如かず」のように、自分で体験することができるのは新感覚ですよね!
ASMRに特化したコーナーがある!
五感で楽しめるうちの1つに、ASAMの体験コーナーがありました。
ASMRとは(Autonomous Sensory Meridian Response)の略で、人がある音や動作を、聞いたり、見たりした時に感じる心身の自律反応を指し、聴覚と視覚からの様々な刺激によって引き起こされる、心地よい感覚やリラックス状態のこと。
刺激による反応をTingle(うずき)とも表現され、主に頭皮から背骨にかけてゾクゾクするような肉体的な感覚、安堵感や気持ちのいい眠気などの心理的な感覚をもたらす現象がASMRです。http://asmr.jp/column/asmr-meaning-sleep より引用
ここでは、ヘッドホンを付け、紙に色を塗る音を聞いたり、碁石のような石がこすり合う音を聞いたりしました。
私は、色鉛筆を使い、紙に色を塗る音をASMRとして楽しみました。マイクが紙から近距離に設置されていて、どんな音もも逃すことなくキャッチできるという本格的な展示になっていました。
タブレットが設置されており、どのように体験すればいいのかを動画で教えてくれています。
ミュージアムを訪れる前から、紙と色鉛筆が擦れる音がとても気持ちいなと思っていたのですが、もちろんマイクとヘッドホンを使って、自分でASMRを体験したことがなかったので、本当に貴重な体験になりました。
館内はとても落ち着いた雰囲気でしたが、ASMRのコーナーはひときわしーんとしていて、みなさんが集中してASMRを体験していたことがとても印象的でした(笑)
ASMR好きな私にとっては大満足!本当に癒されました!このASMRのコーナーのためだけに、もう1回行きたいくらいです(笑)
日本でもこんなところあるのかな?知っている方いたら教えてください。
写真撮影OK!
基本的に、どの展示でも写真撮影をすることができます。
なぜ、写真撮影を許可しているのかということを聞き忘れてしまったのですが、私の推測ではより多くの人にアートを楽しんでほしいからということではないのでしょうか。
入場料も18歳未満は無料であったり、学生は学生料金で適応されたり、より多くの人にミュージアムを利用してほしいという思いがあるのではないでしょうか。
おわりに
いかがでしたか。みなさんがデンマークに訪れても、コーリングに行く機会はなかなかないとは思うのですが、ぜひ訪れてほしいおすすめの場所でした。
私もぜひまた行ってみたいです!
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